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Raspberry Pi Pico Wを使ってみよう

  Raspberry Pi Pico W(ラズベリーパイ ピコ ダブリュー) は、英国 Raspberry Pi 財団が 2022 年に発売した Wi-Fi 搭載マイコンボードです。従来の「Raspberry Pi」と聞くと Linux が動くシングルボードコンピュータ(SBC)を思い浮かべがちですが、Pico W は マイクロコントローラ(MCU)に分類され、いわゆる “組み込み開発” を手軽に始められるデバイスです。搭載 MCU はデュアルコア Arm Cortex-M0+(133 MHz 動作)の RP2040。ここに Infineon 製 CYW43439 チップが追加され、2.4 GHz IEEE 802.11 b/g/n Wi-Fi(BLE 対応 FW も提供中) が使えるのが最大の特徴です。

 開発言語は MicroPython や CircuitPython が真っ先に紹介されることが多いのですが、公式 Pico SDK を使えば C/C++ でも本格的に開発 できます。SDK は CMake ベースで Windows/macOS/Linux いずれでも利用可能。さらに、Arduino Core RP2040 が整備されたことで Arduino IDE 2.x からも “スケッチ感覚” で書き込みが可能 になりました。したがって、

  • 「まずは Python でサッと試す」

  • 「より高速化や省メモリ化が必要になったら C/C++ へ移行」
    といった二段構えの学習ルートが取れるのが魅力です。

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